2016年10月23日(日)

年間第30主日C

 

福音=ルカ18:9-14


「だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる」(ルカ18:14

 

 「だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる」(14節)は、ルカ14:11にも見られる。後者では、神の国のメタファーとしての「婚宴のたとえ」の中に置かれて、神の国で優位を占めるのは「へりくだる」者であることが示される。今日の福音で「高ぶる者」とは正しい者であると自分自身を信頼し、その他の者を軽蔑する者―たとえの中のファリサイ派の人―であり、「へりくだる者」とは自分の罪を悔いて神に憐れみを求める者―たとえの中の徴税人―である。

 「悔い改め」の強調はルカの特徴である。今日の福音の導入をなす9節はルカによる状況設定であるなら、この「たとえ」はルカ福音書の読者に向けられているだろう。ルカ共同体は決して「律法を遵守できず、ファリサイ派から罪人と見なされた人々」が多数を占める教会ではなかったと思われる。実際、ペトロを初め直弟子グループは「自らの罪を自覚している」という意味での「罪人」であった。つまり、ナザレのイエスを取り巻く状況と、ルカのそれとは異なっている。だからルカは、イエスの語られた「たとえ」をそのまま伝えるのではなく、異なる状況に対応させてイエスのことばを再現させた。ルカにとって、それは「悔い改め」を強調するということであった。